この記事では過去進行形について解説していきます。
過去進行形を学習するにあたり、現在進行形の知識がまだないよという方は、次のリンクから現在進行形をまずは理解しましょう!
(現在進行形の基礎と応用を一気に理解!具体的な例文でイメージも一緒に覚えよう!)
この記事では、
- 過去進行形の型と基礎
- 過去進行形と過去形のニュアンスの違い
- 過去進行形の応用
をすべて説明します。
過去進行形を初めて学ぶという方も、ある程度意味は知っているけどもっと深いニュアンスをつかみたいという方も、本記事を読んで過去進行形の感覚を身に着けていきましょう!
目次
過去進行形 基礎
まずは基礎として、過去進行形の文章の型から解説します!
肯定文
型はシンプルで、「現在進行形」のbe動詞を過去形にするだけです。
例文をいくつか見てみましょう。ここではまず形を理解できればOKです。
I was studying then.
私はその時勉強してたよ。
*then: その時
They were playing tennis at 3 p.m.
彼らは午後3時にテニスをしていたよ。
否定文
次は否定文の形です。
否定文も現在進行形と同じく、be動詞の後に not をつければOKです。
こちらも例文をいくつか見てみましょう。
I was not sleeping when you came home.
あなたが家に帰ってきたとき、寝てなかったよ。
when <主語> + <動詞> ~: <主語>が<動詞>するとき
You weren't reading a book when I saw you.
私があなたを見た時、あなたは本を読んでいなかったよ。
疑問文
続いて疑問文です。
例文をみましょう。
Were you waiting there?
あなたはそこで待っていましたか?
Was she having breakfast when you woke up?
あなたが起きた時、彼女は朝食を食べていましたか?
こちらもいくつか例を見ておきましょう。
Wasn't he taking a photo here when you met him?
彼に会ったとき、彼はちょうど写真を撮っているところではなかったですか?
Weren't you taking a shower when I called you last night?
昨晩私があなたに電話した時、あなたはシャワーに入っているところではなかったんですか?
過去進行形のイメージ
過去進行形のイメージは、「過去の一時点に何かが進行していた!」ということです(そのままですね)。
「過去の一時点」とは、たとえば「昨日の午後8時」、「おとといの夕方」などです。
時間帯(○○時など)ではなくても、「昨日私が家に帰ってきたとき」という場合も、あるひとつの時点を表しますね。
そして、この「過去の一時点」に、何かがちょうど進行しているところだったということを表します。
たとえば「私がちょうどシャワーを浴びているところ(その一時点に、シャワーを浴びるという行動が進行中)だった」などです。
つまり、「過去の一時点」を切り取って、その時にちょうど進行中だったことを表すのが過去進行形のイメージです。
このイメージをもとに、いくつか例文を見てみましょう。
Josh: What were you doing when I called you last night?
Josh: 昨夜ぼくが電話した時、何してたの(何をしているところだったの?)
Chris: I was reading a book at that time.
Chris:その時は本を読んでいたよ。
*at that time: その時間
まさに「進行中」というイメージですね。
Joshは「昨夜電話した時(=過去の一時点)」という時間に、「何をしていたのか(進行中だったのか)」ということを聞いています。それに対して、Chrisは「その時(=過去の一時点)」には、「本を読んでいた(ちょうど進行中だった)」と言っています。
どちらも、「過去の一時点」を切り取って、その一時点に進行中だったことを表していますね。
Bill: When I got home, everyone was sleeping.
Bill: 僕が家についたとき、みんな寝てたんだ。
Bill's sister: I wasn't sleeping, I was watching a movie in my room.
Billの妹: 私は寝てなかったよ、部屋で映画を観てたんだ。
これも同様です。Billは、「家に帰ったとき」という時間を切り取って、その時間にみんな寝ていた(進行中)と言っています。
もう1つ例を見てみましょう!
It was raining when I was walking to the station, but I didn't have an umbrella with me.
駅まで歩いてた時に雨が降っていたが、傘を持っていなかった。
過去進行形と過去形の違い
過去形と過去進行形の違いを説明します。違いは次の通りです。
過去形:過去の単純な動作を表すときに使う
過去進行形:過去のある時点で進行していたことを表すときに使う
いくつかの例文を通してこの感覚を理解していきましょう。
過去形
I played soccer yesterday.
私は昨日サッカーをしました。
過去進行形
I was playing soccer when it started raining.
雨が降り始めた時、サッカーをしているところでした。
*start doing ~: ~し始める
上の過去形の文章は、単に「サッカーをした」ということを伝えています。それに対して、過去進行形の文章は、ある時点を切り取って(雨が降り始めた時)、ちょうどサッカーをしているところ(進行中)だったという意味を表します。
この過去進行形の文章を、過去形にするとどうなるでしょうか。
I played soccer when it started raining.
雨が降り始めた時、サッカーをしました。
日本語訳を読んでも、なんか変な感じがしますよね。この違和感は英語の文章でも同様です。「~した」というのは、始まりと終わりが意識される表現ですよね。例えば、「本を読んだ」だと、「本を読み始めて、読み終わった(※)」ということを意味しますし、「夕食を食べた」だと「夕食を食べ始めて、食べ終えた」という意味です。
※「本を読み終わった」というのは、必ずしも「1冊読み終えた」という意味ではなく、単純に「読むという行動を終えた」という意味です。
なので、「雨が降り始めた時」に「サッカーをした」というのは、「雨が降り始めた時」に「サッカーをはじめて、サッカーをし終えた」という意味になってしまいます。これは変ですよね。
言いたいのは、「雨が降り始めた時」に「サッカーをちょうどしている最中だった」ということなので、「進行している」ことを表す過去進行形が適切なのですね。
では、次の文章はどうでしょうか。
過去形
I watched a movie yesterday.
昨日映画を観た。
過去進行形
I was watching a movie when my girlfriend called me.
彼女が電話をかけてきたとき、映画を観ていた。
これも過去形は「映画を観た」という単純な動作・行為を表現しています。普通に「昨日映画を観たんだ」という時に使う表現ですね。それに対して、過去進行形は「彼女が電話をかけてきた」という時に、「映画を観ているところだった」という進行中の動作を表しています。
こちらの過去進行形の文章も、過去形にするとおかしくなってしまいます。
I watched a movie when my girlfriend called me.
彼女が電話をかけてきたとき、映画を観た。
これも先ほどの例文と同じ違和感があると思います。
ニュアンスは掴めたでしょうか?例文にもある通り、過去進行形の文章では「過去の一時点」を示すような表現があることが多いです。「過去の一時点」を表す表現がなくとも、前後の文脈から「いつ進行していたのか」が分かることがおおいです。
過去進行形 応用
過去進行形は、「過去の一時点」に「進行している」動作や行為を表すという解説をこれまでしてきました。
過去の一時期の習慣を表す
実は、過去進行形は「過去の一時期の習慣」を表すことも可能なのです。
I was studying 12 hours a day last month.
先月、1日に12時間勉強していた。
They were always talking about politics when they had time.
時間のある時、彼らはいつでも政治の話をしていた。
I was walking everyday during the summer vacation.
夏休みの間は毎日歩いてたよ。
このように、「(比較的短い期間の間の)過去の習慣」を表すこともあります。過去進行形にすることで、「一定期間続いていた」習慣というニュアンスがより感じられます。
一定時間継続した動作・行為を表す
基礎編の解説では「過去の一時点」に進行していた動作や行為を表すと言いましたが、もう少し長い時間続いていたことを表すことも可能です。
I was reading all evening.
昨日の夜はずっと読書をしていた。
I was sleeping all day yesterday.
昨日はずっと寝ていた。
これらは、「昨日電話がかかってきた時」「雨が降り始めた時」のような「一時点」ではなく、もう少し長い期間継続していたということを表していますよね。このように、「ずっと~してたんだ」ということを表すときにも過去進行形を使うことができるのです。
ただ、「ある時点」に「進行していた」動作や行為を表すというイメージ自体は同じで、この「時点」がどのくらいの期間なのかが変わっているだけですね。
さいごに
「過去の一時点」に「進行していたこと」を表すというイメージから、いろんな意味で使われることを学んできましたが、いかがでしょうか。
どんな場面でも頻繁に使われる表現なので、是非この感覚をつかんでいただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!