勉強法

英語脳を作り、英語力を爆発的に伸ばすための考え方

目次

はじめに


「英語がなかなか話せるようにならない」
「どうすれば英語でコミュニケーションが取れるようになるんだろう?」
「英語を上達させるにはどうすればいいんだろう」


この記事はこんな悩みをお持ちの方に向けて書いています。
この記事では、TOEIC満点、TOEFL iBT 108点を取得した私が、「英語脳」を作るうえで大切な考え方を紹介します。

「自分にもできる」と思い込む

一言で言うと、英語が上達するためには

英語は必ずできるようになると信じること

がとても大切です。


・・・とはいっても、これはよくある励ましに聞こえるかもしれません。
これには実は想像以上に深い意味があるのです。

これはどういう意味なのか、見ていきましょう!

わたしの英語力が爆発的に伸びたきっかけ

私は大阪大学で英語を専門に勉強していました。
大学に入る前は英語を話す機会はほとんどゼロだったので、入学時点で英語は全く話せない状態でした。

しかしいざ授業が始まると、アメリカやイギリス、ニュージーランドやオーストラリア出身のネイティブスピーカーの方と毎日話すようになりました。それまで英語はずっと得意な科目だったため、「こんなに話せないものなのか...」と落ち込むと同時に驚きました。

入学当初、私は下のような状態でした。


「必死に伝えようとするが、頭に浮かんだ日本語を英語に翻訳している間に時間がすぎてしまい、とにかく焦る」
「英語を話すことに集中しすぎて、結局自分が何を言いたいのかが分からなくなる」
「言いたいことはあるが、単語や文法を考えながら話していると、ことばに詰まってしまう」

あなたも、似たような体験をしことはありませんか?

そうやって、「どうやったら英語がうまくなるだろう?」と悩んでいた時期に、自分の英語力が飛躍的に伸びるきっかけとなった出来事がありました。それはアメリカ政治についての授業を受けていた時で、アメリカの大学院から留学に来ていた、Davidという日系アメリカ人の方がゲストとして参加していました。そしてDavid先生が英語ですらすらと政治についての意見を言っているのを聞いていた時に、ふと疑問に思ったのです。

「なぜ同じ人間なのに、ネイティブスピーカーはこんなに英語をスラスラと話せ、私はうまく話すことができないのだろう?」

当たり前のことかもしれませんが、私にはそれが不思議で不思議でしょうがありませんでした。
不思議すぎて、この疑問が頭に浮かんだ瞬間、周りの音が止んだように聞こえなくなり、
Davidの口が目の前でパクパクしているのだけが見え、頭の中がこの疑問でいっぱいになったのを覚えています。

その日から、英語の勉強をしている時にはずっとこの疑問が頭にくっついていました。
そして、ある答え(仮説)が自分の中で浮かびました。

「同じ人間なのにある人は英語を話せ、ある人は英語を話せないのは、
 ①頭の中に英語を話すために必要な情報がそろっていないから
 ②頭の中での情報の処理の仕方が間違っているから
では?」

ことばを話すときの流れと「英語脳」

英語を話せないのには下のような理由がある、と思いついたわけを話しましょう。
①頭の中に必要な情報がそろっていない
②頭の中での情報の処理の仕方が間違っている

※言語の専門家ではなく、あくまでも大学生の思いついたことなので、間違っていることもあるかもしれませんが、ご容赦ください

例えば、あなたの目の前にこの写真のような光景があったと想像してみてください。

この光景をみたあなたは、例えば電話越しに話している日本人の友達に伝えようと思いました。
そしてあなたは、日本語で言いました。

「鳥がエサを食べている」

ちょうどその時、あなたのアメリカ人の知り合いが「何を見てるの?」と遠くから聞いてきました。
あなたは、先ほど日本人の友達に伝えたことをそのまま、このアメリカ人の知り合いにもつたえようとしました。
(カッコの中は心の声だと思ってください)

“… (この生き物は英語で何だっけ)… (「食べ物」だから)food……(「食べる」は英語で…)eat…??”

なかなかことばがでてきません。

日本語ではすらすら言えたのに、英語ではなかなか言えませんでした。
この差はなんでしょうか?
一緒に考えてみましょう。

目に見えたものをことばにするまでの流れをおおまかに見てみましょう。
まず、先ほどの光景が目の前にあります。

この光景を見たあなたの頭の中で情報が色々な方法で処理され、それを声に出してことばを発します。

この光景を見た後、頭の中で行われている処理は下の図のように、
①見たものをことばに変換する
②そのことばを組み立てるなどして処理する
というものです。

そして、組み立てた内容をことばとして発します。

英語を話すときも同様です。
まずは見たものを頭で処理して、

それをことばにします。

こういう風に考えると、
①頭の中に必要な情報がそろっていること
②頭の中の処理(組み立て)ができること
がとても重要だということがわかります。

というのも、仮に必要な情報がそろっていなかった場合(=鳥を"bird"ということを知らなかった場合)、こうなりますし

頭の中の処理がうまくいっていない場合(=英語の組み立て方を知らない場合)、
単語は知っているのに組み立て方が分からないので、こうなります。

そしてこれらの両方ができなかった場合、先ほどのちょっとした例にあった通り、こうなります。
“Umm… (この生き物は英語で何だっけ)… food……(「食べる」は英語で...)eat…??”

英語を話そうとすると、このように頭がこんがらがってしまったことはあるのではないでしょうか?

なので、この2つができていれば、ひとまず英語を発することはできそうですね。
①頭の中に必要な情報がそろっていること
②頭の中の処理(組み立て)ができること

ただ、これだけでは流ちょうに話すことは難しいかもしれません。
というのも、「英語を話すのに必要な情報(単語など)は知っているし、英語の組み立て方(処理)も分かっている」ので、
英語は話せるのですが、頭の中で日本語から翻訳して英語を話しているという場合があるからです。

この時、下の図のように色々な「変換処理」が走ってしまうため、英語は話せるものの、すらすらとは話せません。
それは、頭ではまず日本語の情報に置き換え(”bird”ではなく「とり」と認識する)てから英語に翻訳したり、
日本語の文章を考えてから英語の文章に直したりするので、時間がかかってしまうからです。

英語を流ちょうに話せるようになるには、このように情報をそのまま英語として認識し、
そのまま英語を組み立てられるようにならなければなりません(俗に言う「英語脳」というものです)。

この「英語脳」を作り、流ちょうに英語を話せるようにするには、さきほどの2つ
①頭の中に必要な情報がそろっていること
②頭の中の処理(組み立て)ができること
にちょっと補足して

①頭の中に英語話者と同じ感覚で得た情報がそろっていること
 →鳥をみたら、「鳥」と思わずに”bird”と認識できる
英語話者の物事のとらえ方を理解したうえで、頭の中の処理(組み立て)ができること
 →言いたいことを自然と英語の文法や構文に沿って話すことができる
がとても大切なのです。

私が「なぜ同じ人間なのに、ネイティブスピーカーはこんなに英語をスラスラと話せ、私はうまく話すことができないのだろう?」と疑問に思ったと話しましたが、それは、これらのことができていなかったからなのだと分かったのです。
①英語話者と同じ感覚で情報(英単語など)を覚えられていない
 →鳥をみたら、”bird”と認識する前に「鳥」と思ってしまう
②英語話者の物事のとらえ方を理解したうえで、英語が組み立てられていない
 →言いたいことを英語の文法や構文に沿って自然と話すことができていない

英語上達の鍵


なので、英語ができるようになるには
①英語話者と同じ感覚で情報を頭に取り込み、
②英語話者の物事のとらえ方を理解して身に付け、英語ということばの組み立て方を身に着ける
ということができればよいのです!

・・・といっても、「いやいや、それはずっと日本語を話している日本人には無理でしょ」と思われるかもしれません。
もちろん、英単語を覚えたり、構文や文法を覚えたりして知識を増やし、英語の感覚を養っていくことは必要で、その過程は大変です。

ただ、

英語を話せる人も自分も所詮は同じ人間。

同じ情報を頭の中に持っていて、それを同じように処理して口から発することができれば英語というものは話せるんだ

と信じることはとても大切なのです。

こう思うと、次には「自分でも英語を話せる人と同じ物のとらえ方をすれば英語が話せるんだ。

じゃあ英語を話せる人は、どうやって頭の中で情報を処理しているのだろう」という疑問がわいてきます。

この疑問が、より深く英語を理解し、それを使いこなせるようになるための近道なのです。

例えば、先ほどの「鳥がえさを食べている」という文章。
日本語では「鳥が」「えさを」「食べている」という順序ですが、
英語になると”A bird” “is eating” “food”と、「鳥が」「食べている」「えさを」という順番になります。
「鳥が」「食べている」という順序で文章が始まると、なんだか気持ち悪い感じがしますよね。

しかも、ここで鳥は”bird”ではなくて、”a bird”になっています。
これがまた別の場面では”the bird”になったり、”birds”になったり、”the birds”になったり、はたまた”bird”になったりするわけです。
すると、「何が違うんだろう。英語を話せる人は、なんでこれらを区別しているんだろう…?彼らは、この”a”とか”the”とかいうものをどういう感覚でとらえているんだろう」と言う風に、英語を話せる人の頭の中を意識するようになります。

こういう風に考えていけば、自然と英語の感覚や考え方というものが身についてくるので、先ほどの「英語脳」が身についてくるのです。

さいごに


大切なので何度も言いますが、
英語話者も自分も同じ人間なので、自分の頭の中に英語話者と全く同じ情報を入れて、
同じようにその情報を処理できれば英語は話せるのだ
という思考は大切です。

「英語は難しい、英語ができるようになるには特別な能力が必要で、一部の人しかできるようにはならない」という風に、
英語に対して壁を感じてしまうと、途端に英語が理解できなくなってしまいます。

是非「自分でもできる」と思い込んで、英語の感覚や考え方を理解しようとしてみてください。

このサイトでも、この「感覚」や「考え方」に焦点を当てて、なるべく分かりやすく単語や文法を身に着けられる工夫をしていきますので、是非そちらも見て行っていただければと思います。

  • この記事を書いた人

Kazu

国連英検特A級合格(二次試験満点)、TOEIC満点、TOEFL iBT108点取得。大学では英語を専攻し、カリフォルニア大学で1年間政治経済を学ぶ。これまでに海外留学支援やTOEIC/TOEFL模擬試験の作成と編集、TOEICや英文法・英会話の講師、翻訳など様々な英語に関する 仕事に携わってきました。

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