"be supposed to"は辞書で調べたり参考書を読んだりしても、なかなか意味が理解しづらいのではないかと思います。
この記事では、"be supposed to"という表現を分かりやすく解説します。
図や例文も多く載せているので、この記事を読んで"be supposed to"をマスターしてしまいましょう!
目次
be supposed to のイメージ
まずはbe supposed toの基本的な意味とイメージをざっくりと理解しましょう。
be supposed toは、「(ある基準に照らし合せると)~ということになっている」という意味です。
下の図を見てみましょう。
この基準に従って、主に3つの使い方に分けられます。
①決まりやルールなどによる「~ということになっている」
例:運転中は、シートベルトを締めることになっています(そういうルールです)。
②一般的に信じられていることによる「~ということになっている」
例:この本は今年最も面白い本ということになっています(そう信じられています)
③予期・期待・予定されていることによる「~ということになっている」
例:彼はここに5時に来ることになっています(そういう予定になっています)。
まだちょっと抽象的で分かりにくいですよね。
次にこれらのポイントについて1つ1つ詳しく解説していきます!
be supposed toの具体的な意味と使い方
①決まりやルールなどによる「~ということになっている」
be supposed toの1つ目の意味は、決まりやルールに照らして「~ということになっている」という意味です。
例えば「運転中はシートベルトを締めることになっている」と言ったものです。
例文と意味の解説
運転中シートベルトをしていない人に対して:
You are supposed to wear a seat belt.
(ルールとして)シートベルトはつけるもんだよ。
これは、法律として「運転中はシートベルトをつけるものだよ(みんなそうすることになっているよ)」と言っています。
少し遠回しに「シートベルトを付けたら?」と提案しているイメージですね。
家の門限が18時だった場合:
I'm supposed to be home by 6 PM.
(家のルールで)私は6時までに家にいることになっているの。
これも、「ルールとして6時までに帰ることになっているんだ」と言っています。
否定の形は例えばこんなものです。
禁煙スペースでタバコを吸っている人に対して:
You're not supposed to smoke here.
(ルールとして)ここで喫煙はしてはいけないことになっているよ
これも、ルールとして喫煙することにはなっていない(喫煙はだめということになっている)ということです。
have toとの違い
似たような表現に、have toがありますね。
have toとbe supposed toのニュアンスの違いはなんでしょうか。
have toは「~しないといけない」「~してはいけない」という意味が強く、be supposed toは「みんなルール上こうすることになってるよ」と遠回しに言うニュアンスです。
例えば、先ほどの1つ目の例文をhave toにした場合、こうなります。
You have to wear a seat belt.
あなたはシートベルトを付ける必要があります。
"have to"を使うと、「シートベルトを付ける必要がある、つけなさいね」というように、より「義務」感が強くなります。
ただ、"be supposed to"を使った場合は「ルールとしてはこうなっている(のでそうすべきですよ)」と遠回しに促すニュアンスになります。
②一般的に信じられていることによる「~ということになっている」
be supposed to の2つ目の意味は、一般的に人々に信じられていることによって、「~ということになっている」ということです。
例文を見て理解していきましょう。
例文と意味の解説
まずは肯定文から具体的な意味を見ていきましょう。
対戦ゲームでイライラしている人に対して:
Playing video games is supposed to be fun!
ゲームをすることは本来楽しいものだよ!
これは、「ゲームは本来楽しいもの」という「一般的に信じられていること」を基準にして、イライラしている友達に対し「本来ゲームは楽しいものなのに!」と言っています。
子供の面倒を全然見ようとしない両親に対して:
Parents are supposed to look after their kids.
親は子供の面倒を見るものですよ。
*look after~: ~の面倒を見る
これも一般的には「両親は子供の面倒を見るべきだ」と信じられていることを、"be supposed to”を使って主張しています。
また、「一般的に思われている、信じられている」という意味から、「~らしい」という意味にもなります。
This movie is supposed to be the worst in history.
この映画は歴史上、最低の映画らしいですよ。
こちらも、「最低の映画だと一般的に思われている、信じられている」ということですね。
次に否定文を見てみましょう。
汚い言葉を使っている教師を見て:
Teachers aren't supposed to talk like that.
教師はあんな風に話すものではない。
「一般的に信じられていること」に照らし合わせて、教師というものはあんな風に話すもんじゃない、と言っています。
なんとなくイメージはつかめましたか?
いずれも「一般的にはこう信じられている」「こういうものだ」という考えを表現するのにつかわれていますよね。
③予期・期待・予定されていることによる「~ということになっている」
"be supposed to"の3つ目の意味は、予期や期待、予定によって「~ということになっている」というものです。
例文と意味の解説
次の例文を見てみましょう。それぞれの例文について背景も書いているので、状況を想像しながら読んでみてください。
友達と駅で午後3時に会う予定があったとします。
別の友達に「今日の予定は何?」と聞かれたときに、こう答えました。
I'm supposed to meet my friend at 3 PM today.
今日友達と午後3時に会うことになってるんだ。
少し話したいことがあるのに妹が家にいません。
母親に聞くと、こう返ってきました。
She is supposed to be back by five.
5時くらいには帰ってくることになっているよ。
今日雨が降るという予報を見て、それを友達に伝えました。
It’s supposed to rain tonight.
「今日夜に雨が降るみたいだよ」
これらはすべて、「予定上こうなってるんだ」「こういうことが起こることになっている」という意味を表しています。
逆に、否定文の形を見てみましょう。
お母さんが平日の午前10時に、学校へいかず部屋でゲームをしている子供を見つけたとしましょう。
その時、お母さんは子供にこう言いました。
You are not supposed to be here. You should be at school!
あなたはここにいるべきじゃない。学校にいるべきよ!
これも、予定上は「ここ(=部屋)」にいることになっていない(いるはずじゃない)という意味ですね。
「~ということになっていない」「~であるはずじゃない」という否定の意味になっています。
be going toとの違い
この意味は、"be going to"といった未来を表す表現にも似ていますよね。
ただ、ニュアンスが少し違うのです。
先ほどの例文で、このニュアンスを感じてみましょう。
She is going to be back by five.
彼女は5時までには帰ってくるよ。
She is supposed to be back by five.
彼女は5時までには帰ることになっているよ。
日本語にも少し違いを出してみましたが、be going toのほうが確実性があります。
「ほとんど確実に帰ってくるよ」といったニュアンスがあります。
「予定では5時までに帰ることになっている(けど実際はどうなるかわからない)」
というニュアンスに近く、be going toほど確実さがありません。
もう1つ例文を見てみましょう。
I'm going to attend the class this afternoon.
今日の午後その授業に出席するんだ。
I'm supposed to attend the class this afternoon.
今日の午後その授業に出席することに(予定上)なってるんだ。
これも同じです。
be going toを使うと、「出席する」という意思があって、ほぼ確実に出席することになるというニュアンスがあります。
ただ、be supposed to を使った場合、「予定上は出席することになってるんだ」というニュアンスになり、実際に出席するかどうかはわからないです。
なので、be supposed toを使えばこんなことも表現できます。
I'm supposed to attend the class this afternoon, but I will go to my friend's house instead.
今日の午後その授業に出席することに(予定上)なってるんだけど、代わりに友達の家に行くわ。
予定上は出席しないとだけど、面倒だから友達の家で遊ぶ、といった感じですね。
これは、be going toを使うと意味が分からなくなります。
I'm going to attend the class this afternoon, but I will go to my friend's house instead.
今日の午後その授業に出席するんだけど、代わりに友達の家に行くわ。
* instead : 代わりに
「授業に出席する」と言っているのに、「代わりに友達の家に行く」というのは変ですよね。
「(ほとんど確実に)授業に出席する」と言いながら、同時に「代わりに友達の家に行く」と言われると、「授業に出席するのか、友達の家に行くのかどっちなの??」という混乱を招いてしまいます。
さいごに
be supposed toを解説してきましたが、イメージはつかめましたか?
日常会話でもよく出てくる表現で、また使えるようになると本当に便利な表現です。
是非「実際にどういう場面で"be supposed to"を使えるだろう?」と考えてみて、
徐々に感覚をつかんでいっていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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