日常会話で頻繁に耳にするkind of/ sort of。実際にこの表現を使うことはできますか?この記事では、kind of/sort ofという表現の意味や使い方、ニュアンスまで徹底解説していきます!
kind of/ sort ofはほとんど同じ意味を持つため、まずはkind ofという表現を中心に解説していきます。kind ofを理解すれば、sort ofについても理解できるようになりますので、一緒に学んでいきましょう!
目次
kind of の本来の意味
kind of は、本来「~の種類」という意味で使われます。このもともとの意味を理解しておくことで、派生の意味も理解しやすくなりますので、まずはここをしっかりおさえておきましょう!
例文を見てみます。
A rose is a kind of flower.
バラはお花の一種だ。
I like to play all kinds of sports.
私はあらゆる種類のスポーツをすることが好きだ。
I'm not that kind of guy.
私はそんなタイプのやつじゃないよ。
このように、kind ofは「~の種類」という意味を表します。
このkind ofという表現の後には、カテゴリが置かれていますね。例えば「バラ(rose)」は「花(flower)」というカテゴリの1種ですね。
また、kind ofの前に置く単語によって、意味が変わっていることにも注意です。a kind of ~は「1種の~」、all kinds of ~は「あらゆる種類の~」、that kind of ~ 「あんな種類(タイプ)の~」という意味になっていますね。
このように、kind ofは「種類」を表す意味で用いられ、これが本来の意味です。
日常会話で使われるkind of
この「種類」という意味から派生して、日常会話では「みたいな」「多少」「ちょっと」のようにストレートな表現をせず曖昧にしたいときに用いられます。
これは口語でよく用いられる表現ですが、曖昧な表現なので正式な文章等にはあまり使われることはありません。また、日常会話でも使いすぎるのはあまりよくないので、明確に「曖昧さ」を表現したい意図があるときにのみ使うようにしましょう。
ちなみに「口語的(正式な表現ではなく、日常会話で使われるくだけた表現)」というのは colloquial (/kəˈlōkwēəl/)と言います。辞書でも出てくる表現なので覚えておいてもよいでしょう。
動詞を修飾する
まずは動詞を修飾する場合の使い方と意味です。動詞の前に kind of を置くことで、「ちょっと」「多少」というようなニュアンスを出すことができます。動詞を単体で使うよりも少し曖昧な表現になり、こうすることで直接的な表現を避けることができます。
例文を見てみましょう。
I kind of like the restaurant.
そのレストランはまぁ多少好きかな。
kind of をなくし、"I like the restaurant."とだけ言った場合、「私はそのレストランが好きだ」という意味になります。
この文章は「まぁ多少」といった曖昧な意味を持っており、直接的な表現ではないことが分かりますね。
I kind of need to talk to you. Do you have a couple of minutes?
ちょっとあなたに話すことがある。数分いいかな?
こちらも、"I need to talk to you"とすると「あなたに話す必要がある」と直接的な表現になりますが、kind ofを使うことで「ちょっと」「少し」といった意味を加えられます。
ちょっと気まずいことや言いにくいことを言う場合などに使われ、「ちょっと話したいんだけど・・・」というニュアンスが感じられます。
She kind of reminds me of the actor.
彼女は若干その俳優を思い出させる(=彼女を見ると、なんとなくその俳優を思い出す)
こちらも、すこし曖昧な表現になっていますね。彼女を見ると「はっきりと」その俳優を思い出すというよりも、「なんとなく」思い出すというニュアンスです。
形容詞を修飾する
次に、形容詞を修飾するパターンです。形容詞の前に kind of を置くことで、動詞の時と同様「ちょっと」「多少」といった曖昧な表現にすることができます。
例文を見てみましょう。
He's kind of rude.
彼はちょっと無礼だね。
"He's rude"とすると、「彼は無礼だ」という直接的な表現になります。もちろん明確にはっきりと「彼」が「無礼」であればよいのですが、それほどはっきりとせず「若干」「ちょっと」「なんとなく」と程度が低い場合はkind ofを使えばOKです。
It's kind of hot in here. Did you close the window?
ちょっとここ暑いね。窓閉めたの?
kind ofがhotを修飾していますね。これも明確に「暑い」というよりも、「ちょっと」「多少」というニュアンスです。
「多少」という意味では、somewhat という単語も使われます。somewhatも同様の意味で使えますが、kind ofより固い表現で、堅苦しく聞こえる場合があります。
He's kind of rude. (くだけたニュアンス)
≒He's somewhat rude. (固いニュアンス)
It's kind of hot in here.(くだけたニュアンス)
=It's somewhat hot in here.(固いニュアンス)
このように、動詞と同様「多少」「ちょっと」というニュアンスを表せます。
返答で使う
kind ofはyes/noの質問に対する回答としても使え、「まあね」「ちょっとね」という意味を表します。「はい」でも「いいね」でもなく、「まあちょっとね」という曖昧な表現になります。
例文を見てみましょう。
Did you know he was married?
彼が結婚してるって知ってたの?
--Kind of.
--まあね。
Have you been working out?
ずっと運動してたの?
--Kind of.
--まあちょっとね。
このように、「はい」とも「いいえ」ともはっきり答えず、「まあちょっとね」といった曖昧な返答をするときに使えます。
kind of like 「~みたいな」「っぽい」
日常会話では、"kind of like"という表現も良くつかわれます。ここで"like"は「好き」と言う意味ではなく、「~のような」という意味です。
kind of likeは、「~みたいな」「~っぽい」「~な感じ」といった意味を表します。
例文を見てみましょう。
It was kind of like a Christmas party!
それはクリスマスパーティーみたいな感じだったよ!
Have you watched Japanese movies with English subtitles? It's kind of like taking a fun English lesson!
日本の映画を英語の字幕付きで観たことある?なんか楽しい英語の授業を受けてるみたいな感じだよ!
「なんかこんな感じ!」という微妙なニュアンスを伝えたいときに便利な表現なので、覚えておきましょう!
sort of : kind ofと同じ意味の別の表現
kind ofとほとんど同じ意味・使い方で、sort ofも使うことができます。ちなみにsort という単語も「種類」という意味を表します。
これまで紹介してきたkind ofを使った例文は、kind ofの代わりにsort ofを使っても全く問題ありません。
sort ofを使った例文も載せておきます。
I sort of like the restaurant.
そのレストランはまぁ多少好きかな。
He's sort of rude.
彼はちょっと無礼だね。
Did you know he was married?
彼が結婚してるって知ってたの?
--Sort of.
--まあね。
It was sort of like a Christmas party!
それはクリスマスパーティーみたいな感じだったよ!
使い方は同じなので、kind ofとsort ofを入れ替えただけで意味はほとんど変わりません。
kind of と同じくsort ofも日常会話でよく使われるので、覚えておきましょう!
One's kind of 「好きなタイプの」
one's kind ofは「~が好きなタイプの」という意味になります。one'sの部分には、my/his/herなどの所有格の単語(「誰々の」を表す)が入ります。
例文を見てみましょう。
She's my kind of woman!
彼女は私が好きなタイプの女性だ!
This is her kind of town!
これは彼女が好きなタイプの町だ!
このように、「誰かが好きなタイプのもの」を表したいときに使える表現ですので、是非覚えておきましょう!
さいごに
kind of (sort of)は、日常会話の中で本当によく出てくる表現です。ドラマや映画を観ても、よく頻繫に出会う表現なので、比較的ニュアンスは掴みやすいと思います。
よりネイティブスピーカーの感覚を理解するポイントは、同じ表現に様々な場面や文章の中で触れて、「この場面ではどういう意味で使われてるのだろう?」と考えることです。繰り返し同じ表現に触れることで、なんとなく感覚がつかめるようになってきます。
この記事で紹介したkind of/sort ofについても、どこかで出てきたときには「どういう意味・ニュアンスなのか」について意識し、より感覚を磨いていってください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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