目次
はじめに
この記事では、as ~ as...という表現について
as ~ as ... のイメージについて
as ~ as ...は、複数のものを比較して、「同じくらいだよ」という表現をするときに使います。
イメージはこんな感じです。
このようにいろんな「同じくらい」を表すために、"as ~ as ..."という表現を使うのです。
例文をいくつか見ると分かりやすいと思うので、見てみましょう。
今は細かい部分を気にせず、「確かに同じものを比べているな」ということが分かればOKです!
是非この文章の状況を思い浮かべてみるとよりイメージがつくかなと思います。
Tom is as tall as John.
TomはJohnと同じくらい背が高い。
This diamond is as expensive as my watch!
このダイヤモンドは私の腕時計と同じくらい(値段が)高い!
He can run as fast as his brother.
彼は、彼の兄と同じくらい速く走ることができる。
全て、2つのものを比べつつ、「同じくらい~だ」と言ってますね。
これがas ~ as... の表現のイメージです。
as ~ as ...の使い方
では、実際に"as ~ as"を使った文章の形をいくつか見てみましょう。
1.as 形容詞/副詞 as
まず1つ目の形は、asの間に形容詞/副詞が入る形です。
「形容詞?副詞?」と思っている方のために、簡単に説明をしておきます。
形容詞 adjectiveとは、「名詞(=人やモノなど)」を修飾(説明)する言葉です。
例:cute(かわいい)、dark(暗い)、kind(親切な)、etc...
⇒これらは「cute dog(かわいい犬)」「dark room(暗い部屋)」「kind person(親切な人)」など、名詞を修飾していますね。
副詞 adverbとは、「動詞(=動作を表す言葉)」を修飾(説明)する言葉です。
例:fast(速く)、slowly(ゆっくりと)、carefully(気を付けて)、etc...
⇒これらは、「run fast(速く走る)」「move slowly(ゆっくりと移動する)」「drive carefully(正直に言う)」など、動詞を修飾しています。
※「速く犬」という風に副詞は名刺を修飾できないですね。
さて、これをもとに、いくつか例文を見ていきましょう。
まずは肯定文。
This watch is as expensive as a Porsche.
この腕時計は、ポルシェと同じくらい高いんだ。
This watch(この腕時計)と、Porsche(ポルシェ)を比べて、同じくらい(値段が)高いといっていますね。
The bear was as big as I am.
その熊は、私と同じくらい大きかった。
これも、the bear(その熊)とa horse(馬)を比べて、同じくらい大きい、と言っています。
ここでは2つ目のas以降が"I am"となっていますね。
なぜbe動詞で終わっているのかについて少し解説します。
本来は
The bear was as big as I am big.
という形なのですが、英語は同じ言葉が重複するのを嫌うので、
2つ目の"big"は省略されます。
もっと言えば、
The bear was as big as I.
という風にbe動詞も省略できます。
ただ最近は日常会話では
The bear was as big as me.
という風に"me"という言葉が使われることも多いです。
※as big as me amという形は不可です。"am"というbe動詞を省く場合は"me"だけでOKです。
He can run as fast as I can.
彼は私と同じくらい速く走ることができる。
これは、副詞の例ですね。
「彼が走れる」速さと「私が走れる」速さを比べて、同じくらいと言っているのです。
My mother drives as carefully as I do.
私の母は私と同じくらい注意深く運転する。
この"I do"という部分は、"I drive"と同じ意味です。
(=My mother drives as carefully as I drive)
さきほど説明した通り、英語は同じ言葉を何度も繰り返し使うのを嫌うので、
"do"という単語で置き換えることがよくあります。
さて否定文になるとどうなるのでしょうか。
not as ~ as... は、「...ほど~ではない」という意味になります。
例えば、
A is not as tall as B.
は、「AさんはBさんほど背が高くない」という意味になります。
下の図を見ると分かりやすいと思います。
他にも例文を見てみましょう。
My brother is not as hardworking as I am.
私の兄は、私ほど勤勉ではない。
*hardworking... 勤勉な
I can't play the guitar as well as my brother.
私は、兄ほど上手にギターを弾くことができない。
as 形容詞 + 名詞 as ~
さて、形容詞/副詞のみをasで挟む以外にも、名詞なども入れることができます。
この表現は、「同じくらい~の・・・」と言いたい場合に使います。
これは、
as many ○○ as ~
as much ○○ as ~
~と同じくらい多くの○○
という風に、数や量を比べるときによく用いられます。
例文を見てみましょう。
He has as much money as I do.
彼は私と同じくらいのお金を持っている。
I have as many friends as she does.
私は彼女と同じくらい多くの友達を持っている。
2つ目のas以下のバリエーション
2つ目のas以降には、もっといろいろな文章が入ることが多いです。
ちょっと文章の形は複雑になりますが、例文を見てみましょう。
The coffee was not as tasty as I thought it would be.
そのコーヒーは、思ったほどおいしくなかった。
これは、「私が思っていた」のと比べて美味しくなかったといっています。
I thought it would beの部分については、本来は
I thought it (=coffee) would be tasty
で、「それ(コーヒー)がおいしいだろうと思った」という意味です。
「過去の自分が思っていたコーヒーのおいしさ」と比べて、実際はおいしくなかったということをあらわしています。
単純に
The coffee was not as tasty as I thought.
ということもできますが、"it would be"というものを省略しないこともあるので、
どちらでも理解できるようにしておきましょう!
さて、次の文章の意味はわかるでしょうか。
I am as busy as he was last week.
私は、彼が先週忙しかったのと同じくらい忙しい。
これは、「私が忙しい」ということと、「彼が先週忙しかった」ということを比べて、「同じくらい」と言っていますね。
本来は、
I am as busy as he was busy last week.
ですが、2つ目のbusyは省略されています。
これはどうでしょうか。
I can always run as fast as Michael can in his best condition.
私は、マイケルが最高のコンディションで走れる速さで、いつも走ることができる。
これは、「マイケルが最高のコンディションで走れる速さ」と同じくらいの速さで、
いつも私は走ることができますよ、という意味です。
本来は、
I can always run as fast as Michael can run in his best condition.
ですが、これも2つ目の"run"は省略されていますね。
他にも、
I love dogs as much as I love cats.
私は犬と猫が同じくらい好きだ。
(私は猫が好きなのと同じくらい犬が好き)
これは、「犬が好き」という程度と、「猫が好き」という程度を比較して、「同じくらい」と言っていますね。
このように、「同じものを比べる」と言っても、
色んな比べ方があり、それに応じて文章もいろいろな形に変わるので、
色々な文章に触れて慣れていってください!
2つの"as"の意味の違い
ここまで、as ~ as ...で「...と同じくらい~」という意味だと解説してきましたが、
1つ目の"as"と、2つ目の"as”の意味は実は異なるんです。
教科書や参考書では、
as ~ as ...は「...と同じくらい~」です
と紹介されていることが多いですよね。
as ~ as...をセットで丸暗記している人も多いのではないでしょうか。
実は、
1つ目の"as"は、「同じくらい」という意味。
2つ目の"as"は、「~と」という部分にあたり、「何と比べているのか」を表しています。
この意味がきちんと理解できれば、as ~ as ...についての理解が格段に深まります。
例えば、こんなas ~ asを使った表現が日常会話でよく出てきます。
David: You know Chris? He is 200cm tall.
David: Chris知ってる?彼、身長200cmもあるんだ。
Tim: Yeah I know. His father is as tall.
Tim:うん、知ってるよ。彼のお父さんも同じくらいの身長なんだ。
この会話では、なぜ「2つ目の"as"」がないのでしょうか。
それは、不要だからです。
Davidが「Chris身長200cmなんだ」と言い、Timが「お父さんも同じくらいの身長なんだよ」と返しました。
ここでTimは、「お父さんも"Chrisと"同じくらいの~」と言わなくても、伝わりますよね。
このように、会話の文脈から、「~と」という比べる対象が分かる場合には、2つ目の"as"が省略されるケースもあるんです。
この"as"の違いが分かっているだけで、ぐっと理解が深まりますので覚えておきましょう!
最後に
as ~ as ...で「...と同じくらい~」と公式のように覚えてしまうのは簡単です。
ただ日本語で覚えてしまうと、実際に英語を聞いたり話したりするときに頭の中で翻訳してしまうようになり、英語をいつまでたっても使えないようになってしまいます。
逆に、「同じくらいのものを比べる」という感覚をもとにas ~ as...を実際に使う練習をしていくことで、英語を自然と話せ、そして聞けるようになります。
是非as ~ as ...を使って身の回りのモノや自分が体験したことを表現し、日本語を翻訳せずとも使えるようになる練習をしてみてください。
このようないわゆる「英語脳」に関する記事もこちらにあるので、是非見てみてください!
⇒英語脳を作り、英語力を爆発的に伸ばすための考え方
最後まで読んでいただきありがとうございました!