either, neither, bothって、それぞれの違いや使い方がわかりにくいですよね。この記事では、either, neither, bothについて、それぞれの意味や使い方、関連する表現などを図解して解説していきます。
今すぐ、either, neither, bothをマスターしてしまいましょう!
目次
ポイント
まずは、この記事のポイント、重要な点をピックアップして紹介します。
◆ポイント
①either A or B ... AかBのどちらか一つ
②neither A nor B ... AもBもどちらもない
③both A and B ... AとBの両方
これだけです。簡単ですよね。
ただ、これらの表現に関して、使い方の注意や関連表現など、英語上達に欠かせない知識がたくさんあります。その知識をこの記事では深く詳しく解説していきますね。
either A or B
意味
either A or Bは、「AかBかどちらか」という意味です。ちなみに、AとB両方という選択肢はありません。
次の図を見てみましょう。
この場合、"either the dog or the cat"なので、「犬か猫かどっちか1匹あげるよ!」という意味です。
分かりやすいですね。
"A or B(AかB)" と "either A or B(AかBのどちらか)"の違い
ここで、少しだけ脱線しますが、"A or B"と"either A or B"の違いに触れておきましょう。
よく考えると、"A or B"も「AかB」を指しますよね。どう違うのでしょうか。
違いは、2点あるかなと思います。
違い①:"A or B"は、「AとBの両方を含む場合がある」が、"either A or B"は「AかBのどちらか1つだけ」
違い②:eitherを入れることで、「選択肢を提示するよ」ということが先に伝えられる
詳しく見ていきましょう。
違い① 含む範囲の違い
"A or B"は、基本的に「AかB」という意味ですが、「AとB両方」の場合もあります。ただ、"either A or B"の場合は、「AかBのどちらか」という意味です。
次の文章を見てみましょう。
You can have coffee or tea.
コーヒーかお茶をどうぞ。
この場合、「コーヒーかお茶でもどうぞ(良ければ両方でも・・・)」というニュアンスがあります。基本的にこういわれたらどちらかを選ぶとは思いますが、「両方飲んでもいい?」と言えば「いいよ」と答えてくれる感じがあります(だめと言われるかもしれませんが・・・)。
You can have either coffee or tea.
コーヒーかお茶のどっちかひとつ選んで、飲んでね。
この表現は、厳密に「どっちか1つね、両方はダメよ」と言われている感じがあります。「両方は?」と聞くと、「どっちかって言ったでしょ」と言われる可能性が高い感じがします。
このように、"A or B"は「両方もあり得る」、"either A or B"は「どっちか1つ」という意味があります。ただ、日常会話の中で"A or B"と言われれば、「(両方あり得るけど)AかBのどっちかなんだな」と解釈するほうが良いと思います。ここは文脈によっても解釈が変わるので、文脈で判断するようにしましょう。
※数学などの論理の世界では、"A or B"はAとB両方の場合を含みます。この話は少しややこしくなるので、機会があれば詳しく解説します。
違い② ニュアンスの違い
次はニュアンスの違いです。
どういう違いがあるかというと、"either"がついていることで「今から選択肢を言うからね」という前置きができます。
例えば、さっきの文章で考えてみましょう。
You can have either the dog or the cat.
その犬かその猫のどっちか1匹を持って行っていいよ。
この文章を実際に友達から言われているところを想像してみてください。
You can have either the dog...
でこの発言が始まるのと、
You can have the dog...
で始まるのとでは少し受け手の感じが違います。
上の"either"がついている発言では、"either"と初めに言われるので「あ、"the dog"は選択肢の1つなんだな」と事前に予想がつくのですが、下の方はまだ「選択肢が続く」とは分からないです。
You can have the dog or...
と言われるまでは、選択肢が来ると予想はできないですよね。
このように、話し手からすれば「今から選択肢を出しますよ」という意思表示をできるのが、"either"の方なのですね。
eitherを使った表現
either + 名詞(単数)
either + 名詞(単数形)で、「(2人や2つのもののうち)どっちの<名詞>も)という意味を表せます。
Brendon: Which book do you want to read?
Brendon: どっちの本を読みたい?
Ken: Either book is fine.
Ken: どっちでもいいよ。
この文章は、
Either is fine.
どっち(の本)でもいいよ。
という風にも書き換えられます。この場合eitherは「どっちのもの」という意味の名詞として使われています。
neither of 名詞(複数形)
Neither of 名詞(複数形)で、「(2人や2つのもののうち)どちらかの<名詞>)という意味を表せます。 either ofを使う場合、その後には代名詞(us, themなど)か、"the"がついた名詞を置きます。
Either of you can go to the party.
あなたたちのどちらかがパーティーに行けます。
Either of the students is coming today.
その(2人の)生徒のうち、どちらかが今日来るよ。
2つ目の文章では、"Either of the letters"が主語、be動詞は"is"と単数になっています。正式にはこの文章のように単数形を用いますが、日常会話では複数形の扱い"Neither of the letters are"という風に複数形になることもあります。
Either
例文を見てみましょう。
Neither cat likes him.
どっちのネコも彼を好きじゃない(=こっちのネコも、そっちのネコも、どちらも彼のことが好きじゃない)
Neither shirt looked good on him.
どちらのシャツも、彼に似合わなかった(=2つシャツがあって、そのどちらも彼に似合わなかった)
not ~ either.
相手が「~じゃない」などの否定的なコメントをしたときに、「私も(そうじゃないんだ)」と同意する際に使われます。
どういう風に使われるか、実際に例文を見てみましょう。
Ashley: I don't like mice.
Ashley: 私、ネズミが好きじゃないんだ。
Tom: I don't like them either.
Tom: 俺も好きじゃないんだ。
Eddie: I haven't seen the movie yet. Have you?
Eddie: おれ、その映画まだ観たことないんだ。みたことある?
Josh: I haven't either.
Josh: 俺もないよ。
※肯定的な文章に「私も」と同意するときは、"too"などを使います。これについては、別の記事に譲りたいと思います。
either way 「どっちにしろ」
日本語の通りですが、2つある選択肢のどっちを選んでも同じ結果になるという意味を表します。
例文を見てみましょう。
I don't know if I should take the bus or the train, but either way, I won't arrive in time.
バスで行くべきか電車で行くべきかわからないが、どちらにせよ時間内にはつかないだろう。
neither A nor B
意味
これは、「AとBの選択肢両方ない」という時に使われます。neither A nor Bは、either A or Bに"n"がついたものですが、これが否定を表しています。
既にneitherに否定が入っているので、"You cannot"という文章にはならない点が注意です。
例文を見てみましょう。
Neither Mary nor her boyfriend John told me that they were getting married.
Maryも彼女のボーイフレンドのJohnも、彼らが結婚することを私に言わなかった。
Neither I nor she attended the class.
私も彼女も、その授業には出席しなかった。
neither を使った表現
neither 名詞
Neither + 名詞(単数形)で、「(2人や2つのもののうち)どちらの<名詞>も~ない)という意味を表せます。
例文を見てみましょう。
Neither cat likes him.
どっちのネコも彼を好きじゃない(=こっちのネコも、そっちのネコも、どちらも彼のことが好きじゃない)
Neither shirt looked good on him.
どちらのシャツも、彼に似合わなかった(=2つシャツがあって、そのどちらも彼に似合わなかった)
neither of 名詞(複数形)
Neither of 名詞(複数形)で、「(2人や2つのもののうち)どちらの<名詞>も~ない)という意味を表せます。 neither ofを使う場合、その後には代名詞(us, themなど)か、"the"がついた名詞を置きます。
Neither of us liked the movie. (Neither usは×)
私たちのどちらも、その映画を好かなかった。
Neither of the letters was sent to me.(Neither the lettersは×)
その手紙のどちらも私には送られなかった。
2つ目の文章では、"Neither of the letters"が主語、be動詞は"was"と単数になっています。正式にはこの文章のように単数形を用いますが、日常会話では複数形の扱い"Neither of the letters were"という風に複数形になる場合もあります。
Neither <動詞> I.
これは、「私も~じゃない」という同意を表す表現です。同じ意味を持つ"Me, neither."という表現も、カジュアルな場面で使われます。
この<動詞>は、その前の文章の動詞を受けます。
例文を見ましょう。
Aaron: I haven't watched the new movie.
Aaron: 私は新しい映画をまだ観ていません。
Paul: Neither have I (=I haven't watched it either.).
Paul: 私もまだです。
これは、Aaronが" I haven't ..."と言っているので、Neither "have" I.という表現になります。
先ほど紹介した"not ~ either"を使っても同じ意味を表せます。
Sally: I don't like the teacher.
Sally: 私はその先生が好きじゃないです。
Ian: Neither do I (=I don't like him either.).
Ian: 私も好きじゃありません。
これは、" I don't like"に対して、" Neither do I"という表現になります。
もう1つ。
Will: I didn't go to school yesterday.
Will: 私は昨日学校に行かなかったです。
Ben: Neither did I (=I didn't go either).
Ben: 私も行かなかった。
これは、"I didn't go..."と過去形なので、返答も"Neither did I"となります。
both A and B
bothは、「両方どっちも」を表せる表現です。
これは簡単ですね。
例文を見ておきましょう。
Both my friend and I are excited to go to Mexico this summer.
私の友達も私も、この夏メキシコに行くことにワクワクしている。
both を使った表現
both 名詞(複数形)/ both of 名詞(複数形)
either/neitherの場合は、"either/neither"と"either of/neither of"で少し使い方が違いましたよね。ただ、bothの場合はbothもboth ofも同じように使うことができます。
例文を見てみましょう。
Both cats like him.
どっちのネコも彼を好きだ(=こっちのネコも、そっちのネコも、2匹とも彼のことが好き)
Both these shirts looked good on him.
それらのシャツは両方彼に似合った。
Both of us liked the movie.
私たち2人とも、その映画を気に入った。
Both of the letters were sent to me.
その手紙は両方私に送られた。
either/neitherとの違いは、「bothは複数形の扱い」になることです。というのも、bothは両方を表すため、絶対に2つなのですね。そのため、複数形として扱われます。
代名詞 + both
bothは、代名詞の後にくっつけることもできます。「両方」という意味を強める役割を持ちます。
例文を見ましょう。
We both went to the club last week.
私たちは2人とも、先週そのクラブにいった。
bothがなかったら、こういう風になります。
We went to the club last week.
私たちは先週そのクラブに行った。
bothを使うと、このように「2人とも」という意味がより強調されるのですね。
モノに対しても、使うことができます。
I received two gifts from Santa Claus! Let's open them both now!
サンタクロースから2つのギフトをもらったんだ!今、それらを両方とも開けよう!
このように、代名詞の後にbothを付けることで「2人とも、2つとも、両方」という意味を明確に表すことができるのですね。
さいごに
either, neither, bothについて、いろんな表現や使い方の注意点を紹介しました。
最初は本当に複雑で理解しにくいと思いますが、多くの例文に触れて、自分でも実際にこれらの表現を使って文章を書いたり使ったりすることで、感覚がついていきます。
是非例文は丸暗記するくらいの勢いで何度も読んで、感覚として身に着けてしまいましょう。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!