英文法

関係代名詞を分かりやすく解説!ポイントは「説明は後」!

英文法でつまづきやすい文法の1つ、関係代名詞。
この記事では、なるべく英語の感覚を理解しつつ関係代名詞をマスターできるよう、
図を使った解説に加えて練習問題も用意しました。

今関係代名詞を理解してしまいましょう!

目次

関係代名詞を理解する上で大事なポイント

文法の解説をする前に、関係代名詞を理解するうえで重要なポイントがあります。
それは、「英語は結論(一番大事な部分)を先に言うことば」だということです。

英語は、

先に結論(一番大事な部分)を言い、後から情報をつけ足していく

ということをまずは覚えておいてください!

関係代名詞をまずはざっくりと

関係代名詞とは簡単に言えば、
人やモノについて説明を付け加えたいときに使うもの
です。

「人やモノについて説明を付け加える」というのは、日本語で言えばこんな場合です。

今あそこのベンチで本を読んでいる男の人、すごいかっこいいね。
その家具屋さんで売ってるテーブル、めっちゃおしゃれでかっこいいんだよね。
③昨日、10年間ずっと使ってきたお皿を割っちゃった。

全て、下線を引いた人やモノに、説明を加えていますよね。

①では、「男の人」がどんな男の人なのか、説明を加えています。
②では、テーブルはテーブルでも「その家具屋さんで売っている」という説明を加えています。
③では、「お皿」について「10年間ずっと使ってきた」と説明を加えています。

あなたも普段の会話の中で、こういう風に
「人やモノに説明を付け加える」ことを自然と行っていると思います。

英語でも同じです。

そのように「人やモノに説明を付け加える」場合に、
英語では「関係代名詞」という役割のことばが必要になるというだけなのです。
そして、この関係代名詞には、which, who, thatなどの種類があります。

先ほどの例文を、関係代名詞を使って書くと下のようになります。

※細かい部分は理解できなくてもよいので、
「確かに人や物について説明を加えてる!」ということが分かればここではOKです
(文法は正しいものの文章としては不自然なものもありますが・・・)。

The man who is reading a book on that bench looks hot, doesn’t he?
The tables which are sold at the furniture store are very stylish and cool.
③Yesterday, I broke a dish that I had been using for 10 years.

太字にした部分が、「説明が加えられている人やモノ」を示します。

関係代名詞を理解するための大事な第一歩は、
「人や物に説明を付け加えたいときに関係代名詞がいるんだなぁ」
と、難しく考えすぎないということです。

関係代名詞which/who/that

基礎の解説

では関係代名詞がなんとなーくわかったところで、
関係代名詞の基礎を勉強していきましょう。
先ほど関係代名詞にはwhich, who, that等がありますと書きましたが、
使い分けはこのようにします。

関係代名詞の使い分け
関係代名詞の使い分け

さて、使い分けが分かったところで、例文を見てみましょう。

この文章では、”a friend”に、”who lives in Okinawa”という説明がついてますよね。
これで友達は友達でも、「沖縄に住んでいる友達」と説明できるのです。

では、どうやって関係代名詞を使って文章を作ればよいか?について解説します。

ちょっと理屈っぽく説明すると、
もともと2つだった文章が、関係代名詞を使うことで1つにくっついた、ととらえましょう。
ここでは、「ふーん」という感じで見ていただいてOKです。

「なんだか難しいな・・・」と思いませんでしたか?
実際に英語を使うとき、このように「文章を2つ思い浮かべて、関係代名詞にしてくっつけて・・・」
と毎回考えるのは無理ですよね。


実際、英語話者もこんなことは頭の中で考えていません。
日本語で「沖縄に住んでいる友達がいてさ~」と言うように、
自然と「人やモノの説明」をしているのです。

じゃあ、それはどうやってしているのか。
大事なのは結論(一番大事な部分)を先に言うこと。
説明は後回しにして、まずはこう言ってしまうわけです。

実際、あなたが友達にただこう言われたことを想像してみてください。
どう思いましたか?
「・・・それだけ?!どんな友達がいるの!?もっと情報ちょうだい!」
と思いませんでしたか?

この「足りない情報」を後から加えていきます。
そしてその時に関係代名詞を使うのです。

さて、同じように「情報が足りない」文章と、関係代名詞で説明した文章を見てみましょう。

これも同じですね。
男の人に対して説明を加えるのに、関係代名詞を使っています。

なんとなく分かってきたでしょうか?
最初に結論を言ってしまい、後から情報を付け加えていく、これができれば関係代名詞はOKです。

省略できる関係代名詞

ここまで関係代名詞の使い方を学習してきましたが、

実は関係代名詞を省略できる場合もあるんです。

これまで見てきた中で、下の文章のように目的語が関係代名詞となっている場合は、省略できます。

省略できる関係代名詞

ただ、主語が関係代名詞になっている場合は、省略できません。

省略できない関係代名詞

省略できない理由は簡単です。

省略してしまうとと、↓のようにどっちか分からなくなりますよね。
だから、「どこが何について説明をしているのか」を明確にするために、省略しないのです。
The man who was reading a book was so nice.
「本を読んでいたその男性はとても素敵だった」
The man was reading a book which was so nice.
「その男性はとても素敵な本を読んでいた」

関係代名詞を練習する①

練習問題①

では、いくつか練習してみましょう!


(次の解説はこちら)

実際に英語でどう言えるか考えてみましょう。
ポイントは、「結論を先に言う、説明は後!」です。
①昨日買った本、高かったんだ。
②隣に座っていた男性がタバコを吸ってたんだ(タバコを吸う = smoke)。
③その店で売ってるコーヒー、好きなんだよね。
④英語を話せる友達を持ってるんだ。
⑤昨日私の家に来た男性は私の上司なんだ。

では、解説していきましょう!

解説

解説①「昨日買った本、高かったんだ。」

まずは、結論(一番大事な部分)ですね。

本が高かった、と言えればOKなのですが、
それだけだと情報が足りないので関係代名詞を使うわけです。

The book...

といきなり「本がね・・・」と始めます。
ここで実際に頭の中で「本」を思い浮かべてみてくださいね。

そして、それがどんな本か説明するのに関係代名詞を使います。

The book which I bought yesterday…

これで説明できました。

「昨日私が買った本」という部分ができましたね。

それが高かったのですね。

The book which I bought yesterday was expensive.

これで文章は完成です。

ここで、
The book which I bought it yesterday was expensive.
にならないの?

と思われたかもしれません。

こちらの図を見てましょう。

2つ目の文章の”the book”を関係代名詞にしてくっつけるので、
代わりに”it”などの単語は置かなくてもよいのです。

…といっても難しいと思うので、感覚的には日本語で
「私が昨日本を買った本が高かった」と言わないのと同じだと思うと良いと思います。
「本」を説明するので「私が昨日買った」という説明で十分なのです。

解説②「隣に座っていた男性がタバコを吸ってたんだ」

まずは結論から、でしたね。

The man...

とはじめましょう。

どんな男の人かという情報を、関係代名詞でつなげます。

The man who was sitting next to me...

これで「私の隣に座っていた男性」という部分ができました。

その男性がタバコを吸ってたんですね。

The man who was sitting next to me was smoking.

これでOKです。

いきなり関係代名詞が使われた文章を見ると難しいかもしれないですが、

結論から言って、後から情報をつけ足していく、という意識で見ればいいです。

この場合は、関係代名詞は省略できませんね。

解説③「その店で売ってるコーヒーが好き」

まずは結論からですね。

「コーヒーが好き」とまずは言えればOKですので、

I like coffee...

と始めましょう。

①と②は、説明する人やモノが主語だったので、

文章の先頭に説明したい人・モノをおいていましたが、

今回は若干文章が違いますね。

ここからどんなコーヒーかについて説明できればいいので、

I like coffee which is sold at the store.

「その店で売られている」という説明を追加すればOKです!

解説④「英語を話せる友達を持ってるんだ」

慣れてきましたか?

まずはI have a friend...

ですね(英語を話せる友達が何人もいれば、friendsになります)。

その友達が英語を話せるんだといいたいので、

I have a friend who can speak English.

これで完成です。

解説⑤「昨日私の家に来た男性は私の上司なんだ」

さてこれはどうなりますでしょうか。

「男性」が私の上司と言えればいいので、

The man...

から始めましょう。

この男性は私の家に昨日来たんですね。

The man who came to my house yesterday...

そして、この「昨日私の家に来た男性」が、私の上司なのです。

The man who came to my house yesterday is my boss.

これでOKです!

練習問題のまとめ

どうでしたか?
日本語では、
「渋谷の服屋さんで売ってたセーターがね・・・・」
と情報の説明から始めますよね。


英語では
“The sweater which was sold at the clothing store in Shibuya”
といきなり
「セーター」から始めて、そのあとで情報を付け加えるのです。


よく見ると、
「渋谷にある服屋さん」も
“the clothing store in Shibuya”(服屋さん→渋谷にある)
となってますね。


このように中心となる一番大事な部分をまず言い、そこから情報を付け加えていくのです。

応用―前置詞を組み合わせた関係代名詞

さて、もう少し難しい形の関係代名詞を解説していきます。

こんな文章です。

基礎の関係代名詞の文章とどこが違うか分かりましたか?
ヒントは”at”という前置詞です。
なんか変ですよね。
atの後にすぐ”was”という動詞が来ています。
ふつうは”at the station”などのように名詞が来そうですよね。

理解するために、2つの文章に分けて考えてみましょう。

この”at”は、”at the store”から来ていたんですね。

こちらはいかがでしょうか。

これも分解して考えてみると、こうなります。

live in ~で、「~に住んでいる」という意味なので、inは残ったままになるんですね。

こう言う風に、前置詞の後にあった単語が関係代名詞となっている場合、

前置詞が置き去りになることがあるのです。

他にも

A friend of mine who I usually study English with is from Canada.

I finally found the key which I was looking for.

 ※look for …~を探す

など、こういった形はよく使われます。

さて、この「前置詞置き去り型」の関係代名詞は、実は変形が可能なのです。

このように、前置詞は関係代名詞の直前に持ってくることができます。
ただ、例外もあります。
下記の例文のように、もともと動詞+前置詞でセットになっている場合、
この前置詞を関係代名詞の前に持ってくることができません。
〇I finally found the key which I was looking for
×I finally found the key for which I was looking.

また、関係代名詞”that”を使っている場合や関係代名詞を省略した場合も、
前置詞を前に持ってくることができません。
〇This is the house that my English teacher lives in.
×This is the house in that my English teacher lives.

この関係代名詞は、使うのが少し難しいと思うかもしれません。
感覚としては、↓のようにとらえるとよいと思います。
まず家があって(The house)、その中に(in which)英語の先生が住んでる(my English teacher lives)

これも、「結論(大事な部分)を先に言い、あとから情報を補っていくこと」がコツです。

関係代名詞を練習する②

練習問題②

ここでは、前置詞を使う関係代名詞を練習していきましょう。
文章ではなく、名詞+関係代名詞+前置詞の形(または前置詞が前に来る形)
で練習しましょう!
①私がその椅子を買った店
②私が育てられた(育てる…raise)町
③数学の先生が住んでいた家
④一緒に英語を勉強していた人

解説

解説①「私がその椅子を買った店」


まずは、中心となる名詞から言うんでしたね。
「店」とまずは言ってしまいましょう。

The store

そして、「その場所で」椅子を買ったわけなので、

The store at which

と続けます。
そして、私がその椅子を買った、と言えばOKです。
答えは、
The store at which I bought the chair

です。
ちなみに、前置詞がない場合、
The store which I bought the chair at
となります。

解説②「私が育てられた町」


まずはもうお分かりですね。

The town

そして、「その場所で」
The town in which

「育てられた」を言えばOK。
The town in which I was raised

前置詞を前に置かない場合、
The town which I was raised in

となります。

解説③「数学の先生が住んでいた家」


さっきも同じような例文を見ましたね。
まずは、
The house

そして、そこに住んでいるので、
The house in which

ですね。
最後に「先生が住んでいる」と言えばOK。

The house in which my math teacher lives
で完成です。

The house which my math teacher lives in でも良いです。

解説④「一緒に英語を勉強していた人」


ちょっと難しいかもしれないですね。
場所じゃないパターンです。

この場合もまずは
The person
から始めましょう。

そして、
The person with whom
と続けます。

※whomについてちょっと脱線
whomってなんだ!?と思われたかもしれません。
実際にはwhomはちょっと固い感じがするので日常会話ではあまり聞かないのですが
文章等で使われることは普通にあるので、簡単に説明します。

例えば「彼と一緒に」という場合、with himと言いますよね。
“him”というのは、”he”という単語の変化形でした。

これと同じで、”whom”というのは”who”の変化形で、
with who ではなく、with whomというのが正しいのです。

さて、問題に戻ると
The person with whom I studied English
が正解です。

前置詞を使わない場合
The person who I studied English with
となります。

(「一緒に○○していた人」という場合は、このようにwithを後ろに残すほうが
多い気がします)

さいごに

さて、関係代名詞の感覚は少しつかめたでしょうか?
日本語にはない役割のことばなので、少し感覚をつかむのが難しいかもしれません。

関係代名詞をマスターするには、
まずは一番大事な部分から言ってしまい、そのあとから情報をつけ足していく
ということを意識することです。

これによって、英語の感覚(英語脳)を育てていくことができます。
(英語脳についてはこちらを参照)

この意識を持ち、自分で「実際に話してみる」という練習をすれば
感覚がつかめるようになってきます。

この記事では、ある程度理屈を理解するために、
文章を2つつなげると分かりやすいよ、という話をしましたが、
あくまでもこれは説明のためです。

実際に話すときは、
「この文章とこの文章をつなげるから、この単語を関係代名詞にして・・・」
とは考えません(日本語話すときこんな風に考えないですよね)。
なので、できるだけ「後から情報を付け足す」ことを意識して、
口に出して練習することをお勧めします。

この感覚がつかめれば、リーディングでもリスニングでも、簡単に関係代名詞が
分かるようになりますよ!

是非、身の回りの人やモノを、関係代名詞を使って説明してみて、
感覚をつかんでいってください!

  • この記事を書いた人

Kazu

国連英検特A級合格(二次試験満点)、TOEIC満点、TOEFL iBT108点取得。大学では英語を専攻し、カリフォルニア大学で1年間政治経済を学ぶ。これまでに海外留学支援やTOEIC/TOEFL模擬試験の作成と編集、TOEICや英文法・英会話の講師、翻訳など様々な英語に関する 仕事に携わってきました。

-英文法
-, , ,

© 2024 Kazu English Powered by AFFINGER5

PAGE TOP