mustは「~しなければならない」「~するはずだ」といった色んな意味があると学習しますが、実は1つイメージを覚えるだけで良いんです。この記事では、助動詞"must"のイメージと意味を、例文を交えながら解説していきます。
目次
ポイント
まずはこの記事のポイントを紹介します。
ポイント
①mustの意味は、「義務」「強い確信」「勧誘」などがある
②イメージは「こうするしかない!」と「迫ってくる」ようなイメージ
③助動詞としての意味の他に、名詞としても使うことができる
mustのイメージ
mustを理解するために、まずは核となるイメージを解説していきます。
まずは、mustの辞書的な意味を紹介します。
◆must
【助動詞】
①~しなければならない
②~するはずだ
③絶対(是非)~してください(強く勧める感じ)
→助動詞なので、must+動詞の原形という形で用いられます。
【名詞】
①~しなければならない(絶対~した方がいい)もの
共通するイメージは「そうするしかない!」ということです。
こんなイメージ。
周りの状況などから見て、「もうこっちへ進むしかない、進むべきだ!」と迫られるイメージです。
このイメージから、うえで説明した様々な意味が生まれてきます。
では、それぞれの意味を詳しく解説していきます。
助動詞 must の意味の解説
①~しなければならない
まずは、英語で"must"を学習すると一番に習う意味、「~しなければならない」です。
これは、「絶対すべきだ、しなければならない」という強い義務を表します。
例文を見てみましょう。
You must study tonight.
今夜あなたは絶対勉強しないといけない。
この文章からは、イメージのように「追い詰められている感じ、迫られている感じ」があります。
例えば、3日後にテストを控えていて、今まで全く勉強していない。だから絶対勉強しないと本当にダメだよ。という感じです。
このように、いろんな条件や状況から、「そうしないといけない」というニュアンスがあります。例文のように言われたときは、ほとんど命令に近いですね。
もう1つ例文を見てみましょう。
I must pay the rent by tomorrow.
明日までに家賃を払わないといけない。
*rent: 家賃
これも同様、義務です。
これのほうがより「義務感」がありますよね。
家賃の支払い期限が明日で、まだ払っていない。だから、明日までに家賃を払わないといけない、というわけです。
②~するはずだ
"must"を勉強すると、「~するはずだ」という「強い確信」のような意味も出てきますよね。実はこの意味も、「迫られている」イメージから来ているのです。どういうことでしょうか。
例文を見てみましょう。
He must be at the airport now.
彼は今空港にいるはずだ。
これは、いろいろな状況から論理的に考えて、「そうあるはずだ」という意味なのですね。図で見ましょう。
こういうイメージですね。色んなことを考えると、今空港にいるはず!!という意味です。
これも、「色んなこと」が迫ってきて、「今空港にいる可能性が高い」「今空港にいるしかないでしょ!」という結論に至っているという感覚です。
もう1つ例文を見てみましょう。
Look, he has a Louis Vuitton wallet. He must be rich!
見て、彼ルイヴィトンの財布を持ってる。彼はお金持ちに違いない!
これも同じですね。「ルイヴィトンの財布を持っている」ということから考えて、「お金持ちに違いない!」と強く確信しています。
この意味のmustは、「そうに違いない!」という強い確信を示していますね。
③絶対(是非)~した方がいい(強く勧める感じ)
次は、「勧誘」を示す意味です。
これも、「色んな理由から考えて、こうしたほうがいいよ!」という迫られるイメージがあります。
これも例文を見てみましょう。
You must come to his birthday party. It's gonna be fun!
彼の誕生日パーティーに来るべきだよ。楽しくなるよ絶対!
これも、何か強く勧める理由があって、「こうすべきだよ!」と言っているのです。
色んな理由に「迫られて」、そうしたほうがいいよ、そうすべきだよ、という勧誘の意味になっているのです。
mustの否定形
mustを否定形で使うと、「~してはならない」という禁止の意味になります。これもイメージ通りですね。
否定形は"must not (省略形はmustn't)"です。
例文を見ましょう。
You must not drink alcohol, because you're 15.
あなたはアルコールを飲んではいけません、なぜならあなたは15歳だからです。
禁止していますね。15歳だから、アルコールを飲むのは「禁止」という意味です。
もう1つ例文を見てみましょう。
Students must not bring a smartphone to school.
学生は学校にスマホを持ってきてはいけません。
これも禁止ですね。「校則」によって、スマホを持ってくることが「禁止」されているということです。
このように、否定形にすることで、「~してはいけない」という禁止の意味を表すということを覚えておきましょう。
名詞 must の意味の解説
mustには実は、名詞や形容詞の意味があるのです。
名詞としては、「必要不可欠なもの」というような意味を示します。
ただこの意味で用いられるのはインフォーマルな会話がメインで、正式な文章の中では用いられることはあまりないので、日常会話の中で使える表現として覚えておきましょう。
例文を見てみましょう。
Reading this book is a must.
この本を読むことは、絶対に必要なことだ[絶対に読まなければいけないものだ]。
これは「必要なもの」として、数えられる名詞の扱いなので、"a"を付けます。
もう1つの使い方は、"must-動詞"の形で使われ、「<動詞>すべきもの」という意味になります。これも、インフォーマルな使い方で、日常会話でよく聞きます。
この形は、形容詞としても使われ、"must-動詞 名詞(<動詞>すべき<名詞>)"という使い方もできます。
例文をいくつか見てみましょう。
That building is a must-see. It's beautiful.
あの建物は絶対に見るべきものだよ。美しいんだ。
Here is a list of must-see movies in 2021.
これが、2021年に観るべき映画のリストです。
The iPad is a must-have for children now.
今iPadは子供にとって持つべきものだ。
このように、mustと動詞を組み合わせる使い方もできるのですね。
さいごに
mustの「迫ってくる」というイメージは理解できたでしょうか。
このイメージをつかめれば、どんな文章でも意味がつかめるようになるので、紹介した例文を何度も読んで身に着けましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!