この記事では、「~というよりも…」という英語の表現を紹介します。
この表現を使えば、「彼は怒ってたというよりも悲しんでた」や「彼女は綺麗と言うよりもかわいい」というような、「どっちかというとこっちだよ」と言うこまかなニュアンスを表すことができます。
日常会話の中でもよく使える表現なので、この記事を読んでマスターしましょう!!
①not A so much as B/ not so much A as B 「AというよりもB」
②more (of) A than B/ more like A than B「BというよりもA」
③A rather than B / rather A than B 「BというよりもA」
目次
①not A so much as B/ not so much A as B
まずは、not A so much as B / not so much A as B 「AというよりB」という表現です。
例文を見てみましょう。
I was not so much mad as disappointed.
= I was not mad so much as disappointed.
私は怒っていたというより、落ち込んでいた。
She is not so much a friend as a family.
= She is not a friend so much as a family.
彼女は友達と言うよりも家族だ。
She did not so much quit the job as she got fired.
=She did not quit the job so much as she got fired.
彼女は仕事を辞めたというより、彼女はクビにされた。
これらはすべて、「Aよりも、Bという方が正しい」という意味を表しています。
なぜ「AというよりB」という意味になるのか
not A so much as B / not so much A as Bという表現はなぜ「AというよりB」という意味になるのでしょうか。
次の例文で理屈を理解しましょう。
He is not so much a teacher as a friend.
彼は先生と言うよりも友達だ。
まずは前半部分です。
He is not so much a teacher
この部分を直訳すれば、「彼は(それほど)先生ではない」という意味です。
後半部分を次に見てみましょう。
as a friend.
この as は比較級で使われるasと同じで、「~と比べて」という意味を示します。つまり、「友達と比べて」という意味になりますね。
では、文章をもう一度見てみましょう。
He is not so much a teacher as a friend.
彼は先生と言うよりも友達だ。
これまでの説明をもとに直訳すれば、「彼は(それほど)先生ではない、友達と比べると」という意味になります。
つまり、「彼は『先生である』というのではなく、『友達である』という程度の方が大きい」、よって「彼は先生と言うよりも、友達だ」と言う意味になるのです。
②more (of) A than B 「BというよりA」
次に、more (of) A than Bという表現です。
こちらは比較級の文章で、「BよりもA」という表現を表します。
Aに名詞が入るときには of を入れ、形容詞が入るときは of を付けません。
例文を見てみましょう。
◆名詞が入る場合
She is more of a friend than a teacher.
彼女は先生と言うよりも友達だ。
That was more of a discussion than a quarrel.
あれは、口論と言うよりも議論だった。
◆形容詞が入る場合
I was more disappointed than sad.
私は悲しかったというよりも、落ち込んでいた。
My girlfriend is more pretty than beautiful.
私の彼女は美しいというよりもかわいい。
"pretty"は比較級にすると、本来は"prettier"です。
ただこの"more A than B"という表現を使う場合は比較級の形にせず、そのまま形容詞を入れればOKです。
"prettier"と比較級にした場合、「よりかわいい」という意味(『かわいい』程度がより大きい)になってしまいます。この文章では、「"beautiful"というよりも"pretty"だ」と言っているのであって、「かわいい程度がより大きい」と言っているのではないので、"more pretty"という形になっています。
もちろん、普通に比較級にする場合は、"prettier"を使いましょう。
I am definitely prettier than she is!
私は絶対に彼女よりかわいい!
関連表現 more like A than B 「AというよりもB」
more like A than Bという表現もあります。意味は「BというよりもA」です。
"like"というのは「~のようだ」という意味なので、直訳すれば「Bより、どちらかというとAのようだ」という意味になります。
例文を見てみましょう。
He is more like a boy than a man.
彼は男性と言うよりも男の子と言った方が正しい。
He looked more like confused than mad.
彼は怒っていたというよりも、どちらかというと混乱しているように見えた。
③A rather than B 「BよりもむしろA」
A rather than B は「BよりもむしろA」という意味です。
例文を見てみましょう。
He is a boy rather than a man.
彼は男性と言うよりも男の子と言った方が正しい。
rather を前に出す表現もありますが、固く、古い感じのする表現です。
He is rather a boy than a man.
これらは、BというよりもむしろAだという表現ですね。
なお、would rather A than B 「BよりもむしろAしたい」という表現もありますので、こちらも覚えておきましょう。こちらは日常でもよく使われます。
I would rather stay here than leave.
帰るよりもここにいたい。