英文法

「未来」を表す表現(will/ be going to / be doing)とその違いを解説!

willとbe going toはどちらも「未来」を表しますが、実際は意味やニュアンスが全然違うということをご存じですか?

この記事では未来を表す3つの表現(will/ be going to / 現在進行形を使った未来)を解説し、will/ be going toの違いを分かりやすく説明していきます。

この記事を通して未来を表す表現について理解を深め、ニュアンスや意味の違いを感じ取れるようになりましょう!

目次

will

まずは助動詞willについて解説します。

willの使い方

まずはwillの使い方を見ていきましょう。willは助動詞ですので、他の助動詞(can, mayなど)と同じ使い方をすることができます。

次の図を見ましょう。

willを使った文章をいくつか紹介します。ここでは文章全体の意味は一旦気にせず、上で紹介した通りに使われていることを確認しましょう。

文章の型をまずはしっかり理解しておくことが重要です。

◆肯定文
I will buy that bag for my mom.

◆否定文
I will not [won't] say anything to her.

◆疑問文
Will you bring something to eat?

willの意味

willは次のような意味で使われます。

1.その場で決めた予定

willは、特に計画をしていたわけではなく、その場で「こうしよう!」と思いついた意思を表します。

例文を見るとよりイメージがわくと思います。

Jane: Hey, I heard Lisa is sick.
Jane: ねえ、Lisaが体調悪いって聞いたんだけど。

Rick: I'll call her to see if she's alright.
Rick: 彼女が大丈夫かどうか確認するために、電話してみるよ。

Rickは、前もってLisaに電話することを決めていたわけではなく、Janeの発言を聞いてからその場で決めたことですね。

このように、会話をしていたり、何かが起こったりして、その場で「じゃあこうするよ」と決めた場合に、willを使うことができます。

Jane: Sorry Rick, I can't go to the soccer game tonight. My mom is very sick and I have to take care of her.
Jane: ごめんRick、今夜サッカーの試合に行けないわ。お母さんの体調がすごく悪くて、面倒見ないといけないの。

Rick: No problem, I think I'll watch a movie then.
Rick: 問題ないよ、じゃあ僕は何かの映画を観ようと思う。

こちらもRickはその場で決めたことを言うのにwillを使っています。

Janeのお母さんの体調が悪くなり、それによって試合に行けなくなりました。これを受けてRickは映画を観ようと思うわけですね。前もって計画していたのはサッカーの試合に行くことであり、映画を観ようと思ったのはその場で決めたことですね。

この例文で出てきたように、"I think"という表現も、willと一緒に使われることが多いです。

I think I will...は、「じゃあ~しようかなぁ」という意味です。日常会話でよく使う表現なので覚えておくと便利ですよ!

2.未来の予想・予測

次に、「こうなるだろう」という予想・予測を表すwillです。

例文を見ていきましょう。

It will rain tomorrow.
明日雨が降るだろう。

現在はまだ雨が降っていませんが、未来(明日)に雨が降るだろうという予測をしています。

He won't call you till 7:00 p.m.
彼は午後7時まであなたに電話をかけてこないだろう。

こちらも、自分の主観で「彼があなたに電話をかけてこないだろう」という未来の予測をしています。

Everything will be fine.
全てはうまくいくよ。

これも未来に関する予測を表していますね。すべてのことがうまくいくだろうという主観的な予想をしています。

3.「こうする!」「こうしない!」という意思を表す

相手に対して、「こうするよ!」と意思をもって提案約束、まだ「こうするぞ」というをする時にも使えます。

否定文にすることで「~しない!」という何かをしない意思や、拒否を表すことも可能です。

大事なのは、「意思」です。どれも「こうするぞ(肯定)」「こうはしないぞ(否定)」と言う意思を表しているということを覚えておきましょう。

提案・約束

自分から相手に対して「こうしますよ」という提案をしたり、自分の意思を持って「こうすることを約束する」という約束を表すことができます。

例文をいくつか見てみましょう。

I will take care of your dog while you're out of town.
あなたが離れている間、あなたの犬の世話をしますよ。

We'll invite you to our Halloween party.
ハロウィンパーティーにあなたを招待しますね。

I will give you a Christmas gift, I promise.
あなたにクリスマスプレゼントをあげるよ、約束する。

これらはすべて、自分(達)から相手に対して、「こうしてあげるよ」という提案や、「こうすることを約束するよ」ということを表していますね。

脅し

相手に対して、意思を持って「こうするぞ」という脅しをする時にも使えます。

I will tell your mom about this if you don't behave.
あなたが行儀よくしなければ、お母さんにこのこと言うからね。

*behave: 行儀よくする

何かをしない意思・拒否

否定文にすることで、「こうしない」という意思や、拒否を表します。

例文を見てみましょう。

We won't go to the party.
私たちはそのパーティーにはいかないよ。

I won't go to bed till 2 a.m.
私は午前2時まで寝ない。

4.依頼を表す

willは疑問文にすれば、相手に対して何かを依頼する表現になります。

例文を見ましょう。

Will you get some milk at the grocery store for me?
食料品店で私に牛乳を買ってきてくれますか?

これは「牛乳を買うこと」を相手に対して依頼していますね。

Will you wash the dishes?
お皿を洗ってくれますか?

このように、疑問文にして何かを依頼する表現にできるということを覚えておきましょう。

be going to

次に、be going toを紹介します。be going toは、「未来」について表す点ではwillと共通していますが、ニュアンスや意味は異なる点に注意です。

be going toの使い方

be going toは、次のような形で使うことができます。

こちらの例文を見て形をきちんと理解しておきましょう。

◆肯定文
She is going to study at the library.

◆否定文
They are not going to work today.

◆疑問文
Are you going to wait for her?

be going toの意味

be going toは、文字通り解釈すれば「~に向かっている」という意味を表します。

そのため、既にある未来に向かって動き始めているというイメージを持つということを頭に置いておいてください。

1.既に計画されている未来

be going toは、「前もって計画・予定されていた未来」を表します。

「既にある未来に向かって動き始めている」ということから、計画された未来を表します。

例文を見てみましょう。

I'm going to move to Tokyo.
私は東京に引っ越します。

こちらは、もう引っ越しすることを決め、計画しているという意味を表します。

I am going to cook dinner for my brother today.
私は今日、弟のために夕食を作る予定です。

これも既に夕食を作るということが予定されているという意味を表します。

2.未来の予想・予測

be going toは、未来に関する予想や予測をする時にも使うことができます。

「既にある未来に向かって動き始めている」というイメージから、その予測・予想の根拠がある場合に使われるときに使われます。

例文を見てみましょう。

I have a stomachache, and I'm going to throw up any moment now.
お腹が痛くて、今すぐにでも吐きそうだ。

*any moment now: いますぐにでも

この場合、「吐きそうだ」という予測をしていますが、これは腹痛という現在の根拠をもとにしていますね。

既にそういう未来に向かって動き始めているというイメージが分かりますね。

Can you see the black clouds? It's going to rain.
あの黒い雲が見える? 雨が降るだろう。

これも「雲」という現在の状況から、雨が降るだろうという未来の予測をしています。

このように「既にある未来に向かって動き始めている」というのがbe going toの意味です。

現在進行形を使った未来

実はbe doingという現在進行形と同じ形を使っても、未来を表すことができます。

be doingは「既に手配された予定・計画」を表します。

例えば、映画を観る予定を立て、既にチケットも取っているとします。この場合、映画を観るという計画を立てて、既にその計画実行のための手配(チケットを買うという行為)までしていますよね。

このように「既に手配された計画や予定」を表すときに、be doingという現在進行形を使って表すことができます。

例文を見てみましょう。

Charlie: I'm seeing a movie tonight. Will you come with me?
Charlie:私は今夜映画を観に行くけど、あなたも一緒に来る?

Emily: Of course!
Emily: もちろん!

これは現在進行形の形をしていますが、「今夜」という未来のことを話していますね。

この場合、もう既に何らかの手配をしているというニュアンスを含みます。

willとbe going toの違いは?

willとbe going toはどちらも同じ「未来」を表し、言い換えることができると解説されることが多いです。ただ実際にはどちらも意味やニュアンスの異なる表現なのです。

ここでは2つの表現の違いを詳しく見ていきます。

計画・予定を表す場合の違い

willとbe going toはどちらも予定を表しますが、既に解説した通り、次のような違いがあります。

ポイント 
will…その場で決めた予定を表す
be going to…既に計画されていた予定を表す

例文を見て違いを理解しましょう。

I will go see a movie tonight.
今夜映画を見に行くことにするよ。

I'm going to go see a movie tonight.
今夜映画を見に行く予定だ。

willを使った文章は、その場で決めた予定を表します。会話をする中などで「映画を見に行くことにする」とその場で決断するニュアンスです。

be going toを使った下の文章は、既に映画を見に行くことを決めているというニュアンスがあります。

未来の予測をする場合の違い

willとbe going toはどちらも、「未来に関する予想・予測」をする場合に使うことができますが、次のような違いがあります。

ポイント 
will...主観的な意見や予想を述べる場合に使う
be going to...客観的に現在の状況等から予測するときに使う(何らかの根拠がある場合)

基本的にwillとbe going toにはこのような違いがありますが、実際の日常会話等では特に違いを意識せず使われることが多いです。つまり主観的な意見や予想を述べるときにもbe going toが使われることもあるということです。

違いを詳しく見てみましょう。

It will rain.
雨が降るだろう。

Look at those black clouds. It's going to rain.
あの雲を見て。雨が降るよ。

willを使うと、主観的に「雨が降ると思うよ」という感想や意見を表します。単に「雨が降るだろう」という予想や意見を表現しています。

主観なので、「きっと降るよ」といった感情も少し入っているニュアンスがあります。

be going toは、「既にある未来に向かって動き始めている」と解説しました。そのため、現在の状況(黒い雲が見えるなど)から見て、根拠を持った予測をしているニュアンスがあります。

日常会話で予測を述べるときは、上記のような違いに関係なくつかわれます。

緊迫感の違い

willとbe going toには、緊迫感の点でもニュアンスが異なります。

次の文章を見てみましょう。

The snake will bite you.
その蛇は君を噛むだろう。

The snake is going to bite you.
その蛇は君を噛むよ。

willを使った文章は、「(もしその蛇に触ろうとしたら)その蛇は噛むだろう」といったように、今すぐには噛まないだろうが、噛むかもしれないよという意味を表します。

be going toを使った文章は、「今その蛇が噛もうとしている!」というような「すぐそこに迫っている未来」を表しています。

willの方が現在から距離があるのに対して、be going toの方がより迫っている感覚があります。

さいごに

未来を表す表現や、意味の違いなどについて解説してきました。

この記事で解説した基礎的な知識を付けたうえで、「未来」をあらわす文章や実際の会話に多く触れることで、よりそれぞれの表現の特徴や他との違いを感覚的に理解できるようになります。

この記事が英語力向上の一助になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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  • この記事を書いた人

Kazu

国連英検特A級合格(二次試験満点)、TOEIC満点、TOEFL iBT108点取得。大学では英語を専攻し、カリフォルニア大学で1年間政治経済を学ぶ。これまでに海外留学支援やTOEIC/TOEFL模擬試験の作成と編集、TOEICや英文法・英会話の講師、翻訳など様々な英語に関する 仕事に携わってきました。

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