withoutはシンプルであるからこそ、色んな意味を表すことができます。withoutを使いこなせるようになれば、英語の表現がぐっと広がり、また英語力も上がること間違いなしです!
この記事では、前置詞withoutの使い方の基礎から、withoutを使った様々な表現まで網羅的に解説していきます!しっかり理解して英語力をUPさせましょう!
目次
withoutの型
まずは重要ポイントを見ておきます。
withoutの後ろには、①名詞(代名詞等を含む)、②動名詞を置く。
withoutは前置詞として使われることが主で、後には名詞(動名詞含む)が置かれます。
この型をまず理解するために、例文を見てみましょう。
I can't live without a car.
→withoutの後には名詞(a car)が置かれています。
I cooked this dish without looking at a recipe.
→withoutの後には動名詞(looking)が置かれています。
He went on a trip without it.
→withoutの後には代名詞(it)が置かれています。
このように、名詞に相当するものが置かれます。
withoutの意味
まずは押さえておくべきポイントを書いておきます。
①without + 名詞: <名詞>なしに
②without + 動名詞: <動名詞>することなしに
withoutは、「何かが欠けている」というイメージを持ちます。
この「欠けている、何かがない」というイメージから、いろいろな文章で使われます。
では、後に「名詞」が来る場合と、「動名詞」が来る場合に分けて、withoutの意味を解説していきます。
without + 名詞
withoutの後に「名詞」が置かれると、「<名詞>なしに」という意味になります。
つまり、後に置かれる「名詞」が欠けた状態で、という意味ですね。
では、具体的に例文を見ていきましょう!常に「欠けている」というイメージを意識しましょう!
例文①
I can't live without a car.
私は車なしでは生きられない。
withoutより前の部分は、"I can't live(生きられない)"となっています。そして、"without a car(車なしで)"という部分が続きます。つまり、車が欠けた状態では、生きられないという意味ですね。
例文②
He came to the party without his wife.
彼は、彼の妻の同伴なしにそのパーティに来た。
こちらも前から見ていきましょう。
まず"He came to the party(彼はそのパーティに来た)"のですね。ただ、"without his wife(彼の妻なしに)"という表現が続いています。こちらも"his wife"が欠けた状態で、という意味を表しています。
例文③
He said he didn't want to do the job without hesitation.
彼は躊躇(ちゅうちょ)せずに、その仕事をやりたくないと言った。
こちらも「欠けている」というイメージをもとに読んでいきましょう。
まず、"He said he didn't want to do the job(彼はその仕事をやりたくないと言った)"という文章があり、その後に"without hesitation"という表現が続いています。
hesitationは「躊躇(ちゅうちょ)」という意味なので、"without hesitation"は「躊躇が欠けた状態で」ということです。そのため、「躊躇せずに」という意味になります。
例文④
I finished all the homework without any help.
私は一切の助けなしに、全ての宿題を終えた。
こちらも前から読んでいくと、"I finished all the howework(すべての宿題を終わらせた)"という文章の後に、"without any help(一切の助けなしに)"が置かれています。
anyは否定の表現と組み合わさると「どんな、少しも」という意味(=ゼロ)になります。つまり、「どんな(少しも)助けなしに」ということですね。
withoutはanyと一緒によく使われることも多いので覚えておきましょう!
I travelled without any money.
私はお金を一切持たずに(少しのお金もなしに)旅行をした。
I was able to find an apartment without any problem.
全く問題なく、アパートを見つけることができた。
without + 動名詞
without + 動名詞という表現で、「~することなしに」という意味を表すことができます。
withoutのイメージは「欠けている」でしたね。つまり、「『動名詞(~すること)』が欠けている」=「~することなく」という意味を表すことができるのです。withoutの後に名詞が置かれる場合とイメージは同じですね。
こちらも例文を見ていきましょう!
例文①
He said he hated her without looking at her.
彼は彼を見ることなく、彼女に対して嫌いだと言った。
withoutより前の部分は、"He said he hated her(彼は彼女が嫌いだと言った)"という意味です。
withoutの後には"looking at her(彼女を見ること)"という動名詞が続いています。つまり、「彼女を見ることなしに」という意味です。
例文②
My girlfriend left without saying "goodbye."
私の彼女は、「さよなら」と言うことなく立ち去った。
こちらも、"saying 'goodbye'"が欠けている、つまり「さよならと言うことなく」と言う意味ですね。
例文③
How can I smoke without her noticing?
彼女が気づくことなく、私はタバコをどうやったら吸えるだろう?
動名詞は、その前に所有格の代名詞(my, his, their, her, etc...)または目的格の代名詞(me, him, them, her)を付けることで「~が…すること」という意味を表せます。
この文章では、"without her noticing"となっていますので、「彼女が気づくことなく」という意味になります。
withoutを使った表現
次に、withoutが入った、日常会話でもよく使う表現を紹介していきます!
It goes without saying (that) 「いうまでもなく」
こちらの表現は、「~は言うまでもなく」という当たり前のことを表現するときに使われます。
例文を見てみましょう。
It goes without saying that you should wear a suit to our formal dinner party.
言うまでもなく、私たちのフォーマルなディナーパーティーにはスーツを着ていく必要がある。
"It goes without saying that"というのは、直訳すれば「~を言うことなく(物事が)進む」と言った意味です。
つまり、言おうが言わまいが関係ない、イコール当たり前のことでみんな知っていることだという意味を表します。
without (a) doubt 「疑いようもなく、明らかに」
こちらも、明らかで明白なことを表します。「疑う余地もなく明らかに」と言った意味を表します。
例文を見てみましょう。
Without a doubt, that is the best restaurant in town.
間違いなく、あれが町で一番のレストランだ。
My boyfriend, without a doubt, is the funniest guy in the world.
私の彼氏は、疑いようもなく、世界で一番面白いやつだ。
without fail 「必ず、確実に」
こちらは、約束や義務、習慣などについて「確実に、必ず」という意味を表します。failは「失敗」などの意味を表すので、直訳すれば「失敗することなく」と言う意味になり、「欠かすことなく、確実に、必ず」という意味になります。
こちらも例文を見てみましょう。
He eats cereal for breakfast without fail.
彼は毎日欠かすことなく朝食にシリアルを食べる。
I will call you first thing in the morning without fail.
必ず忘れずに、朝一に電話を掛けます。
*first thing in the morning: 朝一に
仮定法におけるwithout
仮定法において、「~がなければ」という意味でwithoutが使われます。ここでも「欠けている」というイメージは同じです。
仮定法が分からない方は、こちらの記事をご覧ください!
例文を見てみましょう。
I couldn't have done without you.
あなたなしでは、これをできなかっただろう。
I wouldn’t have passed the exam without your advice.
あなたのアドバイスなしにはその試験に合格しなかっただろう。
仮定法の記事では、If it weren't for「(今)~がなければ」/ If it hadn't been for「(あのとき)~がなかったならば」 という表現を紹介しています。
withoutもこれらと同じ表現で使うことができますので、是非仮定法ともセットで覚えておきましょう!!
おわりに
withoutはとてもよくつかわれる前置詞の一つで、とても便利な表現です。
「欠けている」というイメージは必ず覚えておき、また使い方や慣用表現についてもしっかりおさえておきましょう!
withoutをつかいこなせるようになれば、表現の幅がぐっと広がります。また日本語訳ではなくイメージで覚えておくと、いちいち頭の中で日本語に直さなくとも理解できるようになります。
是非この記事の内容をしっかり覚えておき、より多くの例文に触れることで感覚を養っていきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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